なんだそんだで異文化コミュニケーション。
続きないっていってたじゃんかって?
実は、今日の分を入れて、続いてないって意味だったんだ。
文章を一気に書き上げたんだけど、ブログに乗っけたら思ったより長くて分割する羽目になったんだ。
だから、今回からの続きは期待しちゃだめ!
*注意
ジースの発言が読みにくいと思ったので、本家とは表記を変えてます。
ご自分の脳内で変換してお楽しみください。
そんな九尾×ギオ
突如、三次元に激震が走ったのはつい先刻のこと。三鬼が急いで遊戯室を探したけれど、そこには九尾っくも、護法もいなかった。三人はすぐさまコズミック・アイに報告しにきた。
「…三次元ニイナイ。」
「え!?」
全てを見つめる眼は、現実を告げた。
「空間に~穴が~開き~ました~~~。」
間延びした声で、ジースが語る。
「ちょうど~、遊戯室の~あたり~ですねー。すぐに~閉じて~しまい~ました~が~~~。」
「長く開いていては、三次元自体が崩壊するぞ。」
召集されたネロがつっこんだ。
「次元間回虫か……。」
ソロモンがぼそりと言った。
三鬼はそんな細かい、難しい話しなど、どうでもよかった。
九尾っくの行方の方が大問題であった。
「それで、九尾っくは何処へ!?」
ぎゅるるるるる~~~
三鬼の叫びに答えたものは、宇宙の意志の腹の音だけだった。
「腹減ったむぃ…。(@p@)」
「それどころじゃねーだろっ!!」
「むぃむぃにとっては一番の問題むぃ!」
――――――
きょろきょろとあたりを警戒しながら、九尾っくはぎゅっと、手を握り締めた。だが、そこに鈴の存在は無い。爆音とともに気を失って、気がつけば大切な魔剣を見失っていた。
「~~ッどうしよう……。独りぼっちだよぉ~……。」
周りは一面深い森で、獣の臭いがあちこちからするし、遠くの方で何者かがうなる声も聞こえる。九尾っくの周りだけが静かで、その外からは常に何かしらの音がしていた。
「(……ここどこなんだろう。早く護法達を見つけなきゃ……。)」
九尾っくは、膝小僧を擦りむいただけで、大きな怪我はしていない。鈴が無いかと、歩きながら、足元を探す。ふわりと背後から生温かい風が吹いてきた。その風は、それまで吹いていた風とは全く方向も質も異なっていた。
はっと九尾っくは振り向いた。獣の叫び声のようなおぞましい声が森に響き渡った。突然、木々の枝葉が分け隔てられ、茂みが突き破られた。轟音とともに、九尾っくの眼前に九尾っくの背丈の3倍はある、巨大な回虫が叩きつけられた。土煙りに咳き込む。九尾っくは慌ててその場から離れた。回虫は地面をのた打ち回り、周りの木々を図太い尾で薙ぎ払う。回虫の尾、倒された木々に九尾っくは危うく押しつぶされそうになった。
折れて飛ばされた木々は、槍の雨の如く九尾っくの頭上から降り注ぐ。辛うじて直撃を免れているものの、目の前に突き刺さってくる木々に行く手を何度も阻まれ、逃げなければと思いながら、九尾っくはだんだんと動けなくなっていった。恐怖で足がすくむ。ついにへたり込んだまま動けなくなってしまう。焦りばかりが小さな胸を掻きむしる。もがき暴れる回虫は、尾と頭を振りまわし、九尾っくの居る場所へと巨体を投げ出した。
迫りくる圧倒的質量の回虫。太い影が九尾っくにかかる。
「(うわぁ、もうだめ……。)」
九尾っくはぎゅっと目をつぶった。来るべき痛みは、けれども、来ず、代わりに爆音と断末魔が木々の間を木霊した。
ぎゃああああぁぁぁぁっぁあ!!!!
恐る恐る目を開くと、回虫は九尾っくの一歩手前で横たわっていた。その胴体には剣が深く突き刺さっている。その剣は一人の男に握られていた。男が剣を引き抜くと、傷口から大量の黄色い液体が流れ出て、回虫は息絶えた。男は気色悪い液体の滴る剣を握ったまま、回虫のそばに崩れた。
慌てて近づけば、男は全身、酷い怪我をしていた。そして、九尾っくはその男に見覚えがあった。
――――――
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